生成AIで変わる開発現場。小さく強いチームで、AI時代の組織を再設計する。
2025年10月1日付で、株式会社ブリングアウトにVPoE(Vice President of Engineering)として入社しました松原です。普段は「teppan(テッパン)」と呼ばれています。 生成AIによって、エンジニア一人あたりの開発速度は劇的に向上しています。ブリングアウトでも、従来の数倍のスピードでコードが書かれる現場を目の当たりにしました。では、組織はどう変わるべきなのか?この問いに答えるため、私はブリングアウトを選びました。 これまでAmazonで15年、マネーフォワードで3年半、大規模なエンジニアリング組織のマネジメントに携わってきました。スケールする仕組みづくり、グローバルと日本の文化の橋渡し、そして急成長期の組織設計。様々な経験を重ねる中で確信したのは、「小さく強いチーム」こそが、これからの時代の最適解であるということです。この考え方を、ブリングアウトで実証していきます。 ブリングアウトは今、シリーズA調達を終え、エンジニア組織を10名から20名へと拡大するフェーズにあります。この成長期に、AI時代の新しいエンジニアリング組織モデルを確立する。それが、VPoEとしての私の使命です。
Amazonで学んだスケールする仕組み
Amazonでは日本のマーケットプレイス事業の立ち上げに15年間携わり、最大90名の組織をマネジメントしました。シアトル本社や世界各国の拠点と連携し、日本市場のニーズをグローバル開発に反映させる役割です。 印象に残っているのは、世界中から集まる開発要望の中で、日本向け機能の優先度をどう上げるかという交渉です。市場規模やROIを数値で示し、戦略的に説得する。「正しい」だけでは通らない環境で、結果に結びつける力を磨けたことは大きな財産になりました。 ここで学んだのは、スケールする仕組みをどう設計するか、そしてグローバル組織でどう意思決定を通すかという2つのスキルです。
マネーフォワードで経験したボトムアップ文化
マネーフォワードでは、Amazonとは対照的な「ボトムアップ文化」を経験しました。全員で議論し、納得してから進む。時間はかかりますが、動き出したときの一体感はまた外資企業とは違う体験です。 多様な国から集まった優秀なエンジニアたちと働く中で、トップダウンとボトムアップ、両方の文化を使い分ける重要性を学びました。組織の成熟度やフェーズによって、最適な意思決定のスタイルは変わる。この経験は、今の私の大きな武器になっています。
マネーフォワードからブリングアウトへ ─ AI時代の挑戦
転職エージェントからの紹介でCEOの中野さんと話すうちに、ブリングアウトが目指すものの本質が見えてきました。「日本のPDCAインフラを作る」— 端的に言えば、商談データなどの“対話”をAIで解析し、企業の意思決定を変えていく。 勘と経験だけに頼る時代は終わり、AI による精緻な分析が経営を支える。この思想に私は強く共感しました。 実際の成果も出ています。営業の新人育成に課題を抱えていたある企業では、年間3件しか成約できなかった営業担当者が、ブリングアウトのサービスを使い始めてから月3件のペースで案件を獲得できるようになりました。データに基づいた勝ち筋のある改善方法に全社的に取り組んだことが要因でした。この話を聞いたとき「PDCA が回るためのインフラを社会実装する」という、このプロダクトの本質的価値を実感しました。
もう一つの決め手は「人」です。中野さんが過去の起業での失敗談を包み隠さず語ってくれた誠実さ。面談を通じてお会いした方々も、同じく誠実でまっすぐな印象でした。この人たちとなら、次の5年を本気で託せると感じたことを、今でもはっきりと覚えています。
VPoEとしてのミッション ─ AI時代の「小さく強いチーム」へ
VPoEとしての私のミッションは、10名から20名へのスケーリングを成功させること。ただし、単に人数を2倍にするのではありません。AI時代に最適化された「小さく強いチーム」のモデルを確立します。そして、エンジニアが最大限の力を発揮できる環境づくりにコミットします。
現在、最も注力しているのがFDEモデルの確立です。
Forward Deployed Engineer(フォワードデプロイドエンジニア)の略称。顧客のビジネス現場に入り込み、技術的な課題解決から製品のカスタマイズ・導入・運用までを包括的に支援するエンジニアを指します。
シニアエンジニアがProduct Managerとペアになり、AIエージェントを活用して従来の3〜5倍の速度で新機能を実装していく開発スタイル。すでにCTOが約1ヶ月間このモデルをAIエージェントで実践し、従来なら2ヶ月かかる機能開発を含め、10以上の機能をリリースしています。 FDEの魅力は、顧客の要望にダイレクトに触れられ、自分の貢献度が明確なこと。さらに、このモデル自体がまだ試行錯誤の段階であることも面白い。AI-firstな開発モデルを率先して提案し、具現化していく ─ アイデアを持つエンジニアにとって、これ以上ないチャレンジです。 AIが人を補うのではなく、人とAIが対等に開発を進める。 それが私たちが目指すFDEモデルです。
採用と組織づくり
今後12ヶ月で約10名を採用し、20名体制へ。FDEとして顧客に向き合うエンジニア、プロダクトを汎用化するエンジニア、そしてサービス信頼性を支えるSRE/QAを強化します。私たちは少数精鋭のチームなので、基本的にシニアからスタッフレベルの採用にフォーカスします。 ブリングアウトは全ての職種でフルリモート勤務です。フルリモートを基盤とし、目指すのはフレキシブルなワーキングスタイルで成果を出すチーム。透明性の高いコミュニケーションと仕組みで、日本中の優秀な人材と働く ─ これは10→20名という規模だからこそ実現できる挑戦です。
フレキシビリティは日本に閉じる必要は無いとも思っています。まだ詳細を語る段階ではありませんが、グローバル環境の経験を活かし、国外エンジニアの活用も積極的に検討を始めています。
一緒に「次の5年」をつくる仲間へ
いま、エンジニアリングの世界は大きな転換点を迎えています。私が業界に入ったのはネットワークの黎明期でしたが、当時と同じか、それ以上の変化が今まさに進行しています。 「もうAIの波には乗り遅れた」と感じている方もいるかもしれません。しかし、これからの5年こそが、本当の意味でAI時代のスタンダードをつくる期間です。 率直に言えば、やるべきことは山積みです。でも、だからこそ面白い。 スタートアップとして始まったばかりの今だからこそ、一緒にプロダクトを作り上げていく醍醐味があります。
変化を楽しめる方。議論より行動で語る方。そうした皆さんと共に、AI時代のものづくりを切り拓いていけたらうれしく思います。これからの5年を、一緒につくっていきましょう。
株式会社ブリングアウト VPoE 松原哲範 “teppan”
こんな方と働きたい: ・FDEとして、顧客の課題解決に直接コミットしたいシニアエンジニア ・フルリモートで、自律的に成果を出せるエンジニア ・AI時代のエンジニアリング組織づくりに興味がある方 ・プロダクトの信頼性を徹底的に追求するSRE/QA
プロフィール 松原哲範
Sun Microsystems、Microsoft、Amazonにて、約30年間ソフトウェア開発と開発チームのマネジメントを経験。Amazon Japanでは、マーケットプレイス事業の初期立ち上げシニアマネージャーとしてチームマネジメントやプロジェクト統括を担当。AWSではシアトルにて、AWS Support 部門のPrincipal TPMとして活躍。2022年、マネーフォワード入社。CTO室 グローバル部 部長を歴任。2025年、ブリングアウトに参画。
ブリングアウトに興味を持ってくださった方へ
ブリングアウトはビジネス/開発側の採用を積極的に行なっています。 まずはカジュアル面談からぜひお話ししてみませんか?
ブリングアウトはフルリモート・フレックスタイム制度を導入しています。 従業員の約8割が育児しながら業務にも全力で取り組んでおり、仙台や静岡、福岡など日本各地から参画しているメンバーも多数いるチームです。 自由度の高い働き方を必要としながらも、成長企業、生成AIの最前線で挑戦したい方、ぜひエントリーをお待ちしております!
【採用責任者コメント】 松原がブリングアウトに参画してくれたことは、私たちにとって単なるVPoEの採用以上の意味を持っています。Amazon、マネーフォワードという異なる文化とスケールを経験し、「仕組み」と「人」の両面でエンジニアリング組織を語れる稀有な存在です。特に印象的だったのは、生成AIで開発速度が上がる今だからこそ、組織設計の質が決定的な差を生むと語っていた点です。FDEモデルに象徴されるように、顧客の一次情報に最短距離で向き合い、AIと人が協働する開発スタイルは、まさにブリングアウトが掲げる「一次情報経営」や「コンテクストエンジニアリング」と深く重なります。小さくても圧倒的に強いチームをつくる。その挑戦を松原と共にできることを、私は心から頼もしく感じています。


